学生時代にどれだけ優秀で能力が高くても、社会人になって礼儀やマナーが守れないと大きなチャンスを逃してしまうことがあります。
特に贈り物には、しきたりや礼儀作法が数多く存在し、贈るものによっても作法は様々です。現在では、昔ほど厳しくはありませんが、最小限のマナーを知っておくことは大切です。

今回は、花贈りの中でも人気が高い胡蝶蘭の贈り方のマナーについて、ポイント4つをご紹介します。

1.胡蝶蘭のお届のタイミング

・開業・開店・開院祝いの場合・・・胡蝶蘭を前日までにお届け

事務所やお店、病院、医院、薬局、歯科などが新しくオープンする時にお祝いとして贈ります。
当日は来客応対で慌ただしくされることが予想されるので、オープン前日までにお届けするのがよいでしょう。

鉢花の場合は室内に設置されることが多く、時間に余裕がない当日に届いてしまうと、開封されなかったという事態にもなりかねません。胡蝶蘭は花の見ごろが 2～3ヶ月と長いので、お花が早く届くことでしおれてしまう心配がありません。また、お花にはその場を華やかにする役目もあるので、お祝い初日には必ず間に合うように贈りましょう。

・就任祝いの場合・・・胡蝶蘭を当日以降にお届け

会長就任や社長、役員就任のお祝いとして贈ります。
就任前日にはまだ前任の方が社内にいらっしゃる場合があるので、就任当日以降できるだけ早めにお届けしましょう。

・移転祝いの場合・・・胡蝶蘭を移転後にお届け

事務所の移転や、自宅の引っ越し時にお祝いとして贈ります。
移転当日はお忙しいので、移転後2週間以内をめどにできるだけ早く贈りましょう。

・選挙当選祝いの場合・・・胡蝶蘭を当選確定後にお届け

選挙の当選のお祝いとして贈ります。
当選確定後から1週間以内をめどにできるだけ早く贈りましょう。当選前日に届いてしまうと、陣中見舞いと判断されますので注意が必要です。

2.お花の色

・白色がおすすめ

ビジネスシーンでお選びいただくなら、格調高いシーンでもよく利用される白色がおすすめです。
「清楚」を象徴する白は落ち着きがあり、最も使いやすい色でもあります。

3.ご予算

ご予算は贈り先様とのお付き合いの深さにより変わりますが、法人の場合20,000円～30,000円が一般的な相場と言われています。

・1万円台・・・個人のお客様の場合

個人間のお祝い事（ご友人の開店祝い、お誕生祝い、還暦祝い等） に適しています。

・2万円台・・・一般法人に贈られる場合

一般企業間のお祝い事（開業・開店・移転祝い、役員就任祝い）に適しています。

・3万円～5万円・・・格式が高い場に送られる場合

弁護士事務所、会計事務所、病院、歯科の開業・移転祝いに適しています。
また、一般企業の社長就任祝いや、選挙当選祝いにも適しています。

・5万円以上・・・特別なお祝いの場合

大企業の会長、社長の就任祝いや、受賞祝い、上場祝い、創立記念祝いなど、特に重要な取引先様や特別なお祝いに適しています。（お届け先の設置スペースに広い空間が必要です。）

お相手様の設置スペースに余裕がある場合は、ワンランク上のタイプを是非おすすめします。

4.立て札

ビジネスシーンでの胡蝶蘭には、立て札をお付けします。
立て札に記載する内容は「お祝い文言」と「ご依頼主名」が必要になります。
「お届け先様」のお名前は、原則的に記載しなくても良い内容となります。全体の文字数が多くなる場合は推奨しておりません。

・お祝い全般（どのようなお祝い事か迷った場合）
祝、御祝

・開店・開業・移転など
祝 御開店、祝 御開業、祝 御移転、祝 御開設、祝 御開院、祝 御開局

・人事のお祝い
祝 御就任、祝 御昇進、祝 御栄転、祝 御退職

・当選のお祝い
祝 御当選、祝 〇〇議員当選

・上場のお祝い
祝 御上場、祝 東証〇部上場

・〇周年のお祝い
祝 〇周年

まとめ

日本企業の重役は、清潔感のあるきっちりした身なりで、謙虚で、落ち着いた話し方で、何よりも礼儀正しい人間に好感を持ちます。社会人になったばかりでも、きちんとした人である印象を与えることは重要で、会社の信用性にも関わります。

胡蝶蘭専門店には、高い品質の胡蝶蘭を生産できる技術者・研究者だけでなく、胡蝶蘭ギフトのマナーに詳しい専門スタッフがいます。お花のことはもちろん、相場や立て札の書き方に自信がない方は気軽に相談できるので専門店での購入がおすすめです。