胡蝶蘭の花が終わった後の育て方
お祝いでいただいて、花が終わってしまった胡蝶蘭を、その後どうされていますか?もう枯れてしまったのではないかと、処分されてしまってはいないでしょうか。
花が枯れてしまっても葉が生きていれば、胡蝶蘭はまた花を咲かせることができます。
胡蝶蘭は多年草の植物で、生命力の強いお花です。多年草の植物は、地上部が枯れずに枝葉を残したまま冬越しするので、お花が全て落ちてしまっても、毎年花を咲かせることができます。
今回は、胡蝶蘭の花が終わった後の育て方についてご案内したいと思います。
胡蝶蘭のお花が終わった後の育て方
お祝いの胡蝶蘭は豪華に見栄えよく見せるために、何本かの株を1つの鉢に寄せ植えした状態になっています。
寄せ植えの状態ではもう一度胡蝶蘭の花を咲かせることは難しいため、植え替えを行いましょう。
(1)材料と器具を揃える
水ゴケ(水で浸したもの)、素焼き鉢(根に対して少し小さめサイズ)、はさみ(消毒したもの)を用意します。
(植え替え作業前には必ず手洗いし、病気の伝染を防ぐため、はさみやピンセット等の器具類には殺菌消毒をしてから使用しましょう。)
→胡蝶蘭の病気・害虫対策について
(2)支柱をはずす
茎に沿って支柱に固定されているテープを切り離し、支柱を抜きます。
支柱が根っこに絡んで抜きにくい場合があります。その場合は、無理に抜こうとすると根を傷付けてしまうので、根元から切断するだけに留めておきましょう。
(3)花茎をカットする
2度咲きさせる場合:
花が咲いていたすぐ下のところで花茎を切ります。(根元から3節目の2cm上でカットします。)
全ての葉が青々しく、根の損傷もなく、株の状態がとても良ければ、今回カットした節から数ヶ月後に、2度目の花を咲かせることがあります。
→胡蝶蘭の2度咲き
ゆっくり株を休める場合:
2度咲きさせずにゆっくりと育てたい方は、花茎の根元から切ってください。早く株を休めることができ、根や葉を健康に保つことができます。
次の花芽は、カットしたところからではなく、別の場所から芽がでてきます。
(4)株を植え替えする
ラッピングをはずし、化粧鉢からポリポットを取り出したら、1鉢に1本ずつ植え替えします。
付いている古い水ごけを取り除き、黒い根をハサミで取り除き、健康な根だけを残します。
新しい水ごけを根の周りに巻きつけ、鉢の中に押し込みます。
→胡蝶蘭 植え替え作業の手順
花が終わった後の胡蝶蘭の置き場所
夏は、強い直射日光が当たらない明るく風通しの良い場所に置きます。
冬の日中は、レースカーテン越しの暖かい窓際で、夜は日中と温度差の少ない程度の暖かい場所に置きます。
→胡蝶蘭の置き場所
花が終わった後の胡蝶蘭への水やり
水ごけが乾いたらたっぷりと水を与え、受け皿に溜まった水は捨ててください。根が乾かないうちに少量の水を与え続けると根腐れを起こし、胡蝶蘭が枯れる原因となります。胡蝶蘭の水やりは、「一度根を乾かしてから水やり」の繰り返しが基本となります。
まとめ
胡蝶蘭の花が終わってしまった空間は、閑散としてしばらくの間は寂しいものです。
しかし、花が終わっても胡蝶蘭は生きています。
胡蝶蘭は、大切な方の特別なシーンに贈られる価値のあるお花です。頂く機会もそう頻繁にはありません。
そんなに価値のあるお花なら、もう一度花を咲かせてみようかと思っていただけると嬉しいです。
やはり自分には難しいかなとお思いであれば、周りにお花が好きな方がいらっしゃるかお尋ねしてみるのもいいでしょう。胡蝶蘭の愛好家は以外と身近に多いものです。